地域社会や経済を支える重要な役割を担うのが、地方銀行や信用金庫、信用組合といった地域金融機関だ。これまで地域金融機関は主に「預金」や「融資」といったサービスで企業を支援し、地域の発展に貢献してきた。そんな地域金融機関の役割が近年、変わりつつある。
金融庁は2022年、地域金融機関等をメインバンクとする中堅・中小企業約3万社を対象に「今後金融機関から受けたいサービス」について調査を実施。その結果、今後金融機関から受けたいサービスとして「経営人材の照会」や「業務効率化（IT化・デジタル化）に関する支援」などが上位に挙がったのだ。
こうしたニーズが生まれる背景にあるのが、少子高齢化や人口減少による過疎化、産業空洞化などの地域課題である。もちろん、政府も手をこまねいていたわけではない。2022年6月、政府は「デジタル田園都市国家構想基本方針」を発表した。これは、地域の個性を生かしつつデジタル技術の活用によって地域の課題解決および活性化をはかり、「全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会」をめざすという方針である。つまり、デジタル技術こそが地方創生の鍵になると政府は考えているのだ。
このデジタル技術面において、地域金融機関と地域企業双方の課題をWin-Winの関係性で解決するソリューションこそが日立ソリューションズ西日本の提供する「取引先連携プラットフォーム」である。同サービスはどのような機能を備え、地域課題をどう解決するのか。その有効性について紹介する。

主な目次
（1）地域経済の活性化に向けて。今、地域企業と地域金融機関が抱える課題
（2）取引先企業と地域金融機関のリレーションを強化！地域のDX推進と活性化を支援する「取引先連携プラットフォーム」
　・セキュアかつ容易な資料授受で情報共有を効率化「デジタル私書箱」
　・各種申請手続きで必要な事務作業を迅速化「デジタル依頼書」
　・地域金融機関のニーズに応じてオプション機能の開発・追加に対応
（3）ケーススタディ「取引先連携プラットフォーム」の活用シナリオ
　・コロナ禍で落ち込んだ売上を経営支援とDXで大幅改善