テクノロジーの活用がビジネスに不可欠なものとなった現在、あらゆる業界の企業で推進されているのがデジタルトランスフォーメーション（DX）への取り組みだ。
経済産業省が2018年に公開したDXレポートの中では「2025年の崖」というキーワードで、企業がレガシーなITシステムを使い続けた場合のリスク（業務効率や企業競争力の低下）についての警鐘が鳴らされており、老朽化・複雑化したシステムの見直しはまさに喫緊の課題である。
中堅・中小製造業においても同様で、多くの企業がDXを推進し、生産性向上や業務効率化をめざしている。少子高齢化による就労人口の現象は、製造の現場にも深刻な人手不足を招いており、生産管理システムの見直しはもはや不可欠だ。
ところが自動車部品メーカーでは、20年以上前に導入したメインフレームシステムを利用しているケースが多く、経営層、システム管理者、製造現場、会計・購買・人事といったセクションごとに独自のシステム化を進めた結果、データ連携が取れなくなったという企業も少なくない。